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地球を救う…⁉︎
「菜食」が環境問題を改善する

肉などの動物性食材を避け、野菜や穀物を中心にとる食事を「菜食」といいます。
実は、この「菜食」が、環境問題を解決する糸口であることをご存じでしょうか?

そもそも、菜食とは?

菜食の意味(ベジタリアンやヴィーガンについて)

菜食とは、肉類を摂取せず、野菜や穀物などの植物性食材をメインとした食事のことです。

最近「ベジタリアン」や「ヴィーガン」という言葉をよく聞くかもしれませんが、「ベジタリアン」と「菜食主義」は同義と思ってよいでしょう。

せっかくの機会ですから、「ベジタリアン」と「ヴィーガン」の違いについてもご説明しますね。

一般的には、赤身肉を食べない人を総称して「ベジタリアン」と呼びます。
そのなかで、魚、卵、乳製品などを摂るかどうかによって「〇〇ベジタリアン」といろいろな呼称が存在します(ここでは割愛します)。

一方、「ヴィーガン」とは、肉も魚も卵も乳製品もはちみつも、すべての動物性食材を摂らない人のこと。
食事だけでなく、衣服などの身につけるものも動物性(革・毛皮・絹など)の素材を避ける人も多く、その場合は「エシカル・ヴィーガン」と呼びます。

ちなみに、「ベジタリアン」という言葉の語源は、英語の「vegetable」ではなく、ラテン語で“生命力にあふれた”を意味する「vegetus」なのです。

そして、この「vegetus」という単語から「ベジタリアン(=生命力にあふれた人)」や「ベジタブル(=生命力にあふれた植物)」という英語が生まれたといわれています。

なぜ菜食を選ぶのか

近年、菜食をライフスタイルにとり入れる人が、世界的に急増しています。

日本は海外に比べるとまだ少ない現状ですが、ニュースで「大豆ミート」や「植物性ミルク」が頻繁に取り上げられたり、ベジタリアンやヴィーガンのメニューを取り扱うお店が次々にオープンしたりと、徐々に盛り上がりが見られるようになってきました。

菜食を選択する理由は人によりさまざまですが、主にあげられるのは以下の4つです。

①健康の観点から
②動物愛護の観点から
③環境問題の観点から
④精神的影響の観点から

ここで、今回着目したいのは③「環境問題の観点」です。

菜食、すなわち肉を食べないことが、なぜ環境問題と関係するのでしょうか?
以下で解説していきます。

菜食は環境問題解決の救世主!

肉食と水不足の関係って…?

世界の水の約7割は、農作物の生産に使われていますが、そのなかでも特に水を消費するのが「肉の生産」といわれています。
(肉の生産とは、先進国が家畜を大量生産するために作られた「工業型畜産」というシステムを指しますが、ここでは単に「肉の生産」と書くことにします。)

肉を生産するには「家畜」を育てる必要がありますよね。

そのためには、家畜にエサとして与える「穀物」を育てなくてはなりません。
この穀物の栽培に、大量の水が必要なのです。

そして、実際に家畜を育てるプロセス、さらにはその後の屠殺や加工のプロセスでも、膨大な水を消費します。

東京大学の研究によれば、
・鶏肉1キログラムに4,500リットル
・豚肉1キログラムに6,000リットル
・牛肉1キログラムに20,000リットル
の水が必要だといわれています。

これらを身近な食べものに置き換えてみると、
・牛丼1杯には2,000リットル
・ハンバーガー1個には1,000リットル
の水が必要という計算になるのです…!

 
参考文献

「地球温暖化」や「森林破壊」にも影響

もちろん、肉の生産が環境に及ぼす影響は、水不足だけではありません。

まず代表例としてあげたいのが「地球温暖化」です。

実は、牛のゲップや排せつ物に含まれるメタンガスは、二酸化炭素の約25倍の温室効果があるといわれています。

2018年度、日本の温室効果ガス排出量のうち、農林水産分野の占める量は約5,000万トン。

このうち、家畜から排出される温室効果ガスは約1,370万トンにも及び、全体の約27%を占めています。

これは、車や飛行機などの輸送機関が排出する温室効果ガスを上回るほどの量に値します。

もうひとつ代表例としてあげられるのが「森林破壊」です。

家畜の放牧地をつくったり、家畜のエサを生産したりするために、

アマゾンをはじめとする中南米の熱帯林がすさまじい勢いで開墾され、「消滅」しているのです。

ちなみに、地球の陸地の約26%が家畜の放牧地に、農地75〜80%が家畜のエサの生産に使われているといわれています。

森林破壊は、先にあげた地球温暖化の要因にもなっています。

他にも水質汚染や生態系の破壊など、肉の生産は実にさまざまな環境問題の要因となっているのです。

こうした現実を知ることでライフスタイルを見直し、お肉を食べなくなる、あるいは食べる量を減らすといった人々が、近年世界的に増えてきています。


参考文献

美味しく楽しくヘルシーに、地球へ貢献

とはいえ、普段毎日お肉を食べている人の場合、「お肉を食べない」「お肉の量を減らす」という選択は、ハードルが高いと感じるでしょう。

しかし、近年は本物のお肉にひけをとらないほど美味しい代替肉(大豆ミートなど)もたくさん開発されています。

「菜食」や「ベジタリアン」と聞くと、「味気ない」「野菜ばかりで物足りない」「味が薄い」といったイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。

ベジタリアンメニューを提供するお店も続々と増えており、お肉が好きな方でも満足できるメニューがたくさんあります。

こうしたメニューは美味しいだけでなく、見た目も華やかなものばかり。
身体への負担も軽いため、とってもヘルシーです。

まとめ

肉食と、水不足をはじめとする環境問題が密接に繋がっていることが、おわかりいただけたのではないでしょうか。

水は私たち人類にとって、限りある大切な資源であり、この資源を守る責任はすべての人が平等に持っています。

環境問題解決に貢献できることに加え、たくさんのメリットがある「菜食」。

まずは週に1回からでも、無理なく楽しく、はじめてみてはいかがでしょうか?