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手指のお手入れを見直して、季節に関係なく手荒れ知らずに

手荒れは肌が乾燥しやすい時期に起こることの多い疾患ですが、手指のアルコール消毒と頻回な手洗いが日常生活に定着したことで、季節に関係なく手荒れを起こす方が増えています。

手荒れを防ぐには、毎日のお手入れ方法を見直すことが大切です。

手荒れの主な種類と原因

手荒れを予防・改善するには、手荒れの特徴と原因を知ること大切です。
手荒れの種類と原因についてご紹介します。

ひび

手指の皮膚が乾燥して硬くなり、ひびのような細かい亀裂ができます。
ひびは、肌の水分と皮脂が失われて肌が乾燥することで起こります。
ひびを改善・予防するには、肌の乾燥を防ぐことが第一です。

あかぎれ

ひびが悪化したものがあかぎれです。
あかぎれになると皮膚の亀裂が深くなり、炎症、出血、痛みなどが起こります。
また、水や洗剤などがしみるようになるので、日常生活にも支障が生じてしまいます。

亀裂が衣類や頭髪に引っかかる、痛くて手作業ができないときには、保護フィルムなどで保護するのがおすすめです。
市販の塗り薬が販売されているので、自分の症状に合うものを活用するのもいいでしょう。
あかぎれになると治すのに時間がかかってしまうため、ひびの段階できちんと治しておきましょう。

手湿疹

主婦や調理師、美容師など水仕事をする人がなりやすいことから、主婦湿疹とも呼ばれています。
手指に湿疹、水ぶくれ、かゆみ、炎症などが生じます。
手湿疹の主な原因は、洗剤や石鹸などによる化学的刺激と、摩擦や圧迫などによる物理的刺激です。

手湿疹を防ぐには、洗剤や石鹸など肌を刺激する物質に直接触れないようにするのが効果的です。
また、手作業をするときに軍手を付けたり、手洗いのとき必要以上に手指をゴシゴシこすったりしないなど、できるだけ手指への刺激を控えるようにしましょう。

肌が乾燥すると肌のバリア機能が低下して湿疹などができやすくなるため、肌の乾燥を防ぐことも大切です。
市販の塗り薬も販売されているので、上手に活用することをおすすめします。

手荒れを防ぐお手入れ方法

手荒れを防ぐお手入れ方法についてご紹介します。
正しいお手入れ方法を身につけて、肌荒れのない手を目指しましょう。

アルコール消毒液は手にやさしいものを選ぶ

アルコール消毒液はウイルスや細菌を消毒してくれる大切なものですが、肌の刺激となって手荒れを起こす原因にもなってしまいます。
アルコール消毒液は、できるだけ肌にやさしいものを選びましょう。
保湿成分が配合されているものがおすすめです。

手を洗うときはぬるま湯かお水で洗う

熱いお湯で手を洗うと必要な皮脂まで洗い流されて肌が乾燥してしまうため、ぬるま湯で洗うようにしましょう。
33~35℃くらいの人肌に近い温度だと、肌へのダメージを抑えることができます。
手を清潔にすることは大切ですが、強くゴシゴシと洗いすぎないように注意しましょう。

水に濡れたままだと水と一緒に肌の水分も蒸発してしまうため、洗った後はしっかりと水分を拭き取ることが大切です。
外出時には、肌に優しいガーゼハンカチやタオルハンカチを持ち歩くようにしましょう。

保湿ケアをしっかりと行う

肌の乾燥を防ぐには、保湿ケアをしっかりと行うことが大切です。
手を洗った後や肌の乾燥を感じたときなど、こまめにハンドクリームを塗りましょう。
ハンドクリームは、次のような保湿成分の配合されたものがおすすめです。

・肌に潤いを与えてくれる成分:コラーゲン、セラミド、ヒアルロン酸
・肌の潤いを守ってくれる成分:ワセリン、シアバター
・角質をやわらかくしてくれる成分:尿素、グリセリン
・血行を促して肌質を良くしてくれる成分:ビタミンE

日中はさっぱりした付け心地で仕事や家事の邪魔にならないもの、就寝時にはこってりとした質感のものなど、過ごし方に合わせてハンドクリームを使い分けるのもおすすめです。
ハンドクリームを塗った後に手袋をして寝ると、保湿効果を高めることができます。
ハンドクリームを塗るときには、全体にしっかりと塗りこみましょう。
特に、乾燥しやすい指先や爪の周りは丁寧に塗ってください。

合わせてハンドマッサージを行うと、肌の血行が促されて肌質が良くなります。
ハンドクリームを洗面台の近くに置いたり、携帯用のハンドクリームを持ち歩いたりして、塗り忘れのないようにしましょう。

洗剤などに触れるときは手袋を使う

食器用洗剤や掃除用洗剤などの成分が、手荒れを起こしてしまうことがあります。
洗剤などを使用するときには、ゴム手袋などで手を保護しましょう。
天然ゴムにアレルギーを起こしてしまう方は、ラテックスフリーのニトリルグローブかプラスチックグローブがおすすめです。
手袋は定期的に洗って、清潔な状態を保ちましょう。

紫外線対策をする

紫外線は肌のバリア機能を低下させてしまうため、紫外線対策を行うことが大切です。
顔と同じように、手にも日焼け止めを塗ることを習慣にするとよいでしょう。
手は洗う機会が多いので、日焼け止めが落ちたら塗り直すようにしてください。
外出時には、UV効果のある手袋を着用するのもおすすめです。

ささくれができたらカットする

ささくれができると剥がしたくなりますが、無理に剥がすと傷口ができて出血してしまいます。
ささくれは、ニッパーか爪切りを使って根本ギリギリでカットしましょう。
その後、保湿効果の高いハンドクリームなどをしっかりと塗ってください。

ささくれがむけて傷ができてしまったら、カットバンや保護フィルムで保護しましょう。
指にカットバンを貼ると気になってしまうという方には、液体絆創膏がおすすめです。
液体絆創膏なら皮膚にフィットするため、指を使う細かい作業にも邪魔になりません。

皮膚科に相談する

セルフケアを続けても手荒れが改善しないときには、皮膚科を受診するのがおすすめです。
手荒れだと思っていたら実は違う疾患だった、ということもあるため専門医に一度診てもらいましょう。
病院では症状に合った塗り薬などを処方してもらうことができます。

手荒れを防ぐには毎日のお手入れが大切です

手のお手入れは簡単なものばかりですが、毎日続けようとするとちょっと面倒に感じるかもしれません。
けれど手荒れを防ぐには毎日継続したお手入れが必要なので、意識して生活に取り入れてみてください。

≪参考記事≫

ハンドクリームで手荒れをケア。おすすめの選び方を解説

なぜ?ひどい手荒れは習慣から改善!ハンドクリームの選び方と使用ポイント

ひび・あかぎれの原因・仕組みを解説

【セルフチェック】治りにくいその手荒れ、「手湿疹」かも!?