「FREITAG(フライターグ)」と書かれた、トラックの幌(ほろ)を使って作られたバッグやポーチを見たことがありませんか?
このように、使わなくなったモノに付加価値を与えて蘇らせる再利用の手法を「アップサイクル」といいます。
環境問題が深刻化する近年、世界中でアップサイクルの取り組みが進んでいます。
リサイクルより環境に優しい「創造的再利用」
「アップサイクル」とは、本来捨てられるはずだった廃棄物に新たな価値を与えて新しい製品を生み出すことを言います。デザインやアイデアの面で“付加価値”を持たせることで、より“アップグレード”した製品として生まれ変わらせるのです。そのため「創造的再利用」と呼ばれることもあります。
身近なもので言えば、履かなくなったジーンズを加工してバッグを作ったり、空き缶を加工して、ペン立てにしたりといったものがあげられます。以前このブログで紹介した楽器「水カンリンバ」も、まさにアップサイクルのよい例でしょう。
また規模の大きいもので言えば、古くなったソーラーパネルをテーブルにしたり、タイヤをカバンにつくり変えたりといったものがあげられます。冒頭で紹介した「FREITAG」は、アップサイクルを先駆的に行ってきた企業のひとつ。他にも数多くの企業が、アップサイクルに取り組んでいます。
アップサイクルは、廃棄物を再利用するという点では「リサイクル」と同じです。しかし、リサイクルでは廃棄物を原料や材料に戻すのに対し、アップサイクルでは廃棄される製品をそのまま生かします。製品を原料に戻す際にエネルギーを必要とするリサイクルに比べ、この工程を踏まないアップサイクルは、より環境に優しい手法であるといえます。
ちなみに、アップサイクルと逆の意味をもつ「ダウンサイクル」という言葉もあります。たとえば、古くなったTシャツから雑巾をつくるのがこれにあたります。
<内部リンク>
水がもたらすヒーリング効果とは?水カンリンバで心のデトックス
身近なもので言えば、履かなくなったジーンズを加工してバッグを作ったり、空き缶を加工して、ペン立てにしたりといったものがあげられます。以前このブログで紹介した楽器「水カンリンバ」も、まさにアップサイクルのよい例でしょう。
また規模の大きいもので言えば、古くなったソーラーパネルをテーブルにしたり、タイヤをカバンにつくり変えたりといったものがあげられます。冒頭で紹介した「FREITAG」は、アップサイクルを先駆的に行ってきた企業のひとつ。他にも数多くの企業が、アップサイクルに取り組んでいます。
アップサイクルは、廃棄物を再利用するという点では「リサイクル」と同じです。しかし、リサイクルでは廃棄物を原料や材料に戻すのに対し、アップサイクルでは廃棄される製品をそのまま生かします。製品を原料に戻す際にエネルギーを必要とするリサイクルに比べ、この工程を踏まないアップサイクルは、より環境に優しい手法であるといえます。
ちなみに、アップサイクルと逆の意味をもつ「ダウンサイクル」という言葉もあります。たとえば、古くなったTシャツから雑巾をつくるのがこれにあたります。
<内部リンク>
水がもたらすヒーリング効果とは?水カンリンバで心のデトックス
特に注目されているのはファッション業界
「アップサイクル」という言葉は、1994年にドイツの企業「ピルツ」のレイナー・ピルツ氏によって始まったとされていますが、アップサイクルの考え方自体は以前からあったといえるでしょう。日本には「もったいない」という独自の言葉もあり、再利用の文化が古くから根付いていました。
近年アップサイクルの動きが急速に進み始めたのは、ファッション業界の環境に対する影響が背景にあります。ファッション業界は、製造にかかるエネルギー量やライフサイクルの短さなどから、環境負荷が非常に高い産業とも言われているのです。さらに大量生産・消費を促すファストファッションがブームになり、環境への影響が国際的な課題となったことが、アップサイクルの取り組みを加速させたといえるでしょう。
現在、BEAMSやユニクロといった大手ファッションブランドも積極的にアップサイクルに取り組んでいます。
近年アップサイクルの動きが急速に進み始めたのは、ファッション業界の環境に対する影響が背景にあります。ファッション業界は、製造にかかるエネルギー量やライフサイクルの短さなどから、環境負荷が非常に高い産業とも言われているのです。さらに大量生産・消費を促すファストファッションがブームになり、環境への影響が国際的な課題となったことが、アップサイクルの取り組みを加速させたといえるでしょう。
現在、BEAMSやユニクロといった大手ファッションブランドも積極的にアップサイクルに取り組んでいます。
SDGsの目標達成に大きく貢献できる
アップサイクルは、SDGs(持続可能な開発目標)と深く関連しています。
一番関わりがあるのが「目標12:つくる責任つかう責任」です。この目標では、衣料や食料、エネルギーなど、あらゆる分野の資源を効率良く利用できる経済、すなわち「持続可能な生産消費形態」の実現を目指しています。地球の資源が確実に枯渇しつつあるいま「大量の資源・エネルギー使って製品を生み出し、消費・廃棄する」というこれまでの経済システムを、これ以上続けることはできません。生産者側も消費者側も、すべての人が行動を変えていく必要があるのです。
この他にも、アップサイクルに関連した目標はいくつかあげられます。例えば、海洋プラスチック(海ゴミ)の観点からみると、海ゴミをつかったアップサイクルは「目標14:海の豊かさを守ろう」の達成につながります。また廃棄に費やされるエネルギーが削減できれば「目標13:気候変動に具体的な対策を」の達成につながりますし、アップサイクルという新たな取り組みに対する人々のモチベーションは「目標8:働きがいも経済成長も」にも関わってくるといえるでしょう。
このように、アップサイクルは、さまざまなSDGsの目標達成に貢献できるのです。
一番関わりがあるのが「目標12:つくる責任つかう責任」です。この目標では、衣料や食料、エネルギーなど、あらゆる分野の資源を効率良く利用できる経済、すなわち「持続可能な生産消費形態」の実現を目指しています。地球の資源が確実に枯渇しつつあるいま「大量の資源・エネルギー使って製品を生み出し、消費・廃棄する」というこれまでの経済システムを、これ以上続けることはできません。生産者側も消費者側も、すべての人が行動を変えていく必要があるのです。
この他にも、アップサイクルに関連した目標はいくつかあげられます。例えば、海洋プラスチック(海ゴミ)の観点からみると、海ゴミをつかったアップサイクルは「目標14:海の豊かさを守ろう」の達成につながります。また廃棄に費やされるエネルギーが削減できれば「目標13:気候変動に具体的な対策を」の達成につながりますし、アップサイクルという新たな取り組みに対する人々のモチベーションは「目標8:働きがいも経済成長も」にも関わってくるといえるでしょう。
このように、アップサイクルは、さまざまなSDGsの目標達成に貢献できるのです。
海ゴミが素敵なアートに!
最新のアップサイクル事例「TRUE BLUE」
最後に、アップサイクルに関する最新の取り組み事例として、1月に沖縄でスタートしたブランド「TRUE BLUE」を紹介します。
「TRUE BLUE」では、海洋汚染の原因となっている海洋プラスチックゴミ(海ゴミ)を、生活雑貨やアート作品に生まれ変わらせる取り組みをしています。活動拠点となる工房は、1月下旬に古宇利島にオープンしたばかり。1階の作業場では、集められた海ゴミ(ペットボトルのフタなど)を機械で細かくして色別に分ける作業なども見学できます。
「TRUE BLUE」では、海洋汚染の原因となっている海洋プラスチックゴミ(海ゴミ)を、生活雑貨やアート作品に生まれ変わらせる取り組みをしています。活動拠点となる工房は、1月下旬に古宇利島にオープンしたばかり。1階の作業場では、集められた海ゴミ(ペットボトルのフタなど)を機械で細かくして色別に分ける作業なども見学できます。
海ゴミが素材とは思えないほど素敵な作品
沖縄の海を一望できる工房には、海ゴミが素材とは思えないほど素敵な作品がずらり。ピアスやシャープペンシル、花束を模した置物やシャンデリアなど、目を引くものばかりです。作品の制作・販売に加え、海ゴミから作品をつくるアート体験や、ビーチクリーンなどの各種イベントも開催していくそうなので、沖縄を訪れる際はぜひ工房に足を運んでみてはいかがでしょうか
<海洋プラスチックアート工房&SHOP「TRUE BLUE OKINAWA」>
沖縄県国頭郡今帰仁村古宇利385番地
Instagram:TRUEBLUE_693
<海洋プラスチックアート工房&SHOP「TRUE BLUE OKINAWA」>
沖縄県国頭郡今帰仁村古宇利385番地
Instagram:TRUEBLUE_693
まとめ
大手企業から個人ブランドまで、アップサイクルの取り組みは国内外で行われています。雑貨やアクセサリーなどデザイン性が高くオシャレなものが多いので、ぜひ調べてみてください。「ゴミをなるべく出さない!」という心がけをもったうえ、こうした取り組みを通して環境保護に貢献できたら素敵ですね。
<参考文献>
<参考文献>