食べ過ぎたり飲み過ぎたりすると、胃酸が増えて胃痛が現れやすくなります。
胃酸は胃液に含まれる成分の一つで、食べ物を消化したり、胃の中に入った菌を殺菌したりする働きをもっています。
胃酸は健康を保つのに大切なものですが、多くなりすぎると胃の粘膜にダメージを与え、胃痛の原因となってしまうため注意しましょう。

ストレスは健康の大敵です。
自律神経は胃など臓器の働きをコントロールする役割をもっているのですが、ストレスが溜まると、自律神経に影響を与えて乱れやすくしてしまいます。
そのせいで胃酸が過剰に分泌されるようになり、胃痛が起こりやすくなってしまうようです。

ヘリコバクター・ピロリは細菌の一種で、ピロリ菌に感染すると、胃の粘膜がダメージを受けて胃痛を起こしやすくなるといわれています。
ピロリ菌は食べ物や飲み水を介して感染すると考えられており、現在よりも衛生環境が悪かった頃に感染することが多かったようです。
そのため、10代～20代のピロリ菌感染率が10％前後なのに対し、60代以上の感染率は約80％だといわれています。
ピロリ菌に感染すると胃痛だけでなく、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどにかかるリスクも高くなるおそれがあるため注意しましょう。

何らかの疾患が、胃痛を引き起こしていることがあります。
胃痛が起こるおそれのある疾患には、急性胃炎や慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎や胃食道逆流症などがあります。

食生活は胃に大きな影響を与えるため、食生活を整えることが大切です。
胃にダメージを与えないためにも、食べ過ぎや飲み過ぎを防ぎ、腹八分目を心がけましょう。
消化を助けるためにも、よく噛んで食べるようにしてください。
香辛料は刺激となってしまうため、とり過ぎないように注意しましょう。
脂っこいものは胃の負担となってしまうため、控えめにすることをおすすめします。
また、冷たいものをたくさんとると胃が冷えて働きが悪くなってしまうため、とり過ぎないようにしましょう。
胃痛があるときには、食事量を減らしたり消化のよいものを食べたりして、胃の負担を減らすとよいといわれています。

適切な水分補給は、胃の健康にも欠かせません。
水分が不足すると、血行が悪くなって胃腸に酸素や栄養が届きにくくなってしまいます。
胃痛があるときの水分補給には、常温か少し温かい白湯を少しずつ飲むのがおすすめです。
胃痛が気になるときは水分補給を避けたくなるかもしれませんが、脱水を防ぐためにも水分の不足を防ぎましょう。

ストレスは、胃痛の大きな原因として知られています。
嫌なことがあったときや悩みがあるときに、胃痛を経験したという方も多いでしょう。
どんなことにストレスを感じ、どうするとストレスを解消できるのかは人によって違います。
いろいろ工夫して、できるだけストレスをためない方法や自分に合ったストレス解消方法を見つけましょう。
水にはセラピー効果があるといわれているため、川の流れる音に耳を傾けたり、滝からマイナスイオンをチャージしたりするのもおすすめです。
温泉にゆっくりつかったり、水族館で泳ぐ魚たちをのんびり眺めたりするのもいいでしょう。

生活習慣が乱れていると自律神経も乱れやすくなるため、生活習慣を整えることが大切です。
生活リズムを整える、しっかりと休息する、十分な睡眠をキープする、適度な運動を心がけるなどして生活習慣を整えましょう。
タバコには血管を収縮させる作用があるため、喫煙すると胃の血管も収縮して血行が滞りやすくなってしまいます。
血行が悪くなると胃の機能低下を招きやすくなるため、禁煙することをおすすめします。

いろいろな胃腸薬が販売されているため、自分に合った薬を活用するのもおすすめです。
種類が多くどの薬を選べばいいのか迷ってしまったときには、ドラッグストアや薬局の薬剤師に相談しましょう。
胃痛は急に起こることも多いため、日頃から胃腸薬を常備しておくと安心できます。

感染したピロリ菌が自然に消滅することはほとんどないといわれているため、ピロリ菌を除菌するには医療機関での治療が必要です。
ピロリ菌の治療は、消化器内科などで受けることができます。
ピロリ菌の有無を確認する検査は、健康診断や人間ドッグなどでも受けられる場合があります。
ピロリ菌は適切な内服治療を行うことで除菌できるため、胃痛が気になる方は相談してみてください。
また、他の疾患が原因で胃痛が起きている場合もあるので、医療機関を受診することをおすすめします。