水耕栽培は室内で育てられるため、庭やベランダがなくても大丈夫。
ペットボトルや瓶で育てられるくらいコンパクトなので、使用するスペースも少なくてすみます。
日当たりのいいところであれば、水耕栽培でいろいろな植物を育てることができます。

種、容器、培養液、培地、スポンジ、フェルト、アルミホイル、水があればできるため、初期費用があまりかからないのも魅力です。
培地とはハイドロボールやロックウールなど土の代わりをするもので、ホームセンターなどで手軽に手に入ります。
容器はペットボトルやインスタントコーヒーの空き瓶、イチゴのプラスティックパックなどを利用するとさらにコストが抑えられます。
容器がコンパクトなため、育てるのに必要な水の量もそこまで多くありません。
植物によっては、水耕栽培用の肥料や根腐れ防止剤が必要になるため注意しましょう。

土を使用しないため、害虫が発生しにくいのもメリットの一つ。
殺虫剤を使用しなくていいため、無農薬の野菜や花を希望する方にもおすすめです。
土が風にのって舞い散ったり、土を吸い込んだりするおそれもないため、衛生的に植物を育てることができます。

土で育てる場合に必要な、害虫駆除や草抜きが不要です。
水を交換する際に庭やベランダに出る必要がないため、身なりを整える手間や紫外線対策をする手間を省くこともできます。
土で育てる場合には水やりの頻度や量が重要になりますが、水耕栽培の場合は水を交換するだけなので、初心者でもわかりやすいところも魅力です。

水耕栽培をすることで、部屋に自然を増やすことができます。
植物には癒しの効果があるといわれているため、毎日に疲れている方やストレスがたまりやすい方にもおすすめです。
水耕栽培は植物の成長する様子がよく見えるため、育てる喜びをより感じられるでしょう。
野菜を育てれば、無農薬で新鮮な野菜を食べられます。

水耕栽培のデメリットは、育てられる野菜が限られるところです。
根が長く伸びるものや、ジャガイモや大根などの根野菜を水耕栽培で育てることはできません。
ヒヤシンスやクロッカスなどの球根植物、レタスやブロッコリースプラウトなどの野菜、ミントやバジルなどのハーブが育てやすいといわれています。

まず初めに、苗床を準備します。
食器洗い用スポンジを直径3cmほどの正方形にカットし、片面に深さ4mmほどの切り込みを十字に入れましょう。
次に、切り込みのある側が上になるようにタッパーに平らに並べ、スポンジが3分の2ほど浸かるまで水を注ぎます。
スポンジを押さえて水を吸わせてから、切り込みの上に種を1～3個置きましょう。
1個のスポンジに入れられる種は1種類だけです。
複数の種類の植物を育てたい場合には、種類分のスポンジを準備してください。
発芽して根が育つまで、スポンジを苗床にして育てます。
毎日水替えをして、スポンジが乾燥しないようにしましょう。
芽が出るまでは直射日光の当たらない場所で育て、芽が出たら日当たりのいい場所で育てるようにしてください。

根がスポンジよりも長くなったら、ペットボトル容器に移し替えましょう。
まず初めに、500mlペットボトルの上3分の1を水平にカットします。
次に、ペットボトルの下部に水を3分の2～4分の3ほど注ぎ、ペットボトルの飲み口が下になるようにして下部にはめ込みましょう。
植物の成長をより促したい場合には、水耕栽培用の肥料や根腐れ防止剤などを入れてください。
ペットボトルの飲み口部分が、植物の育ったスポンジを置く部分になります。
根がペットボトル下部にある水に届く場合には、そのままペットボトルの飲み口部分にスポンジごと植物を置き、培地（ハイドロボールやロックウール）で固定してください。
根が届かない場合には、水分を吸収させるためにフェルトを使用します。
短冊状にカットしたフェルトを飲み口からペットボトルの底まで通し、その上に植物の育ったスポンジを置いて培地で固定しましょう。
植物の種類にもよりますが、ペットボトルを置く位置は、日当たりがよく風通しのいい場所がおすすめです。
ペットボトルの下部にアルミホイルを巻いて水の部分を覆うと、藻が繁殖するのを防ぐことができます。
水替えの頻度は使用した水耕栽培用の肥料や根腐れ防止剤によって異なるため、記載されている指示に従ってください。

植物は1日1日変化していくため、毎日成長を見守りましょう。
成長を促すためにも、日光や水が不足しないように気を付けてください。
ペットによっては害となる植物もあるため、ペットを飼っている方はペットが食べないよう注意しましょう。