ケイ素（シリカ）は美容と健康に役立つ？期待できる効果と効率的に摂取する方法

ミネラルの一種で、野菜や穀物、海藻類などに含まれています。
水道水やミネラルウォーターなどの飲料水にも含まれているため、日常的に摂取している方がほとんどでしょう。
体にも存在しており、皮膚や血管、骨や関節、毛髪や爪などさまざまなところに分布しています。
ケイ素は厚生労働省が指定する必須ミネラル16種（人体に欠かせないミネラル）には入っていませんが、人体のさまざまな部分に存在し、いろいろな健康効果が期待できることから人体に必要な成分だと考えられています。

ケイ素はそのままの形ではなく、他の元素と結合して二酸化ケイ素やケイ酸塩などの形となって岩石や土壌を構成しています。
二酸化ケイ素は二酸化炭素とケイ素が結合したもので、シリカとも呼ばれている重要な成分です。
美容と健康に役立つ成分として、ミネラルウォーターやサプリメントなどに多く活用されています。
その他にも乾燥剤や食品添加物、化粧品の添加剤などに幅広く活用されており、私たちの生活に欠かせないものとなっています。
シリカには結晶性シリカと非結晶性シリカがあり、結晶性シリカは吸引すると珪肺や肺がんになるリスクが高くなるため注意が必要です。
水道水やミネラルウォーター、サプリメントや食品添加物、化粧品の添加剤や乾燥剤などには非結晶性シリカが使用されているため、体への悪影響はほとんどないといわれています。

水道水やミネラルウォーターを飲んだり、ケイ素を含む食品を食べたりすることで簡単に摂取できます。
体内では合成できないため、食事や間食、飲み物などを工夫して上手に摂取しましょう。
ケイ素はキビや小麦などの穀物、じゃがいもやトウモロコシなどの野菜類、青海苔やひじきなどの海藻類、はまぐりやあさりなどの魚介類に多く含まれています。
日本では食事摂取基準に取り上げられていないため推奨摂取量や摂取上限が定められていませんが、成人は1日に10～40㎎ほど消費するといわれているため、成人は1日に10～40㎎を目安に摂取するとよいでしょう。
通常の食生活を送っていれば、ケイ素が不足することはほとんどないといわれています。
けれど、ケイ素は年齢とともに摂取する力が弱まってしまうため注意が必要です。
効率よく摂取したいという方は、シリカの含量が多いミネラルウォーターやサプリメントを活用するのもよいでしょう。
栄養はバランスよく摂ることが大切なので、摂り過ぎないようにしてください。

ケイ素にはコラーゲンの結合をサポートする働きがあるため、コラーゲンを増強する効果が期待できるといわれています。
コラーゲンとはタンパク質の一種で、骨や軟骨、血管や肌など体のさまざまな部分に存在する成分です。
特に肌に多く存在し、肌の約70％がコラーゲンで構成されています。
そのため、コラーゲンが不足すると肌のハリと弾力が失われてしまい、小じわやたるみ、毛穴の開きなどが目立ちやすくなってしまいます。
肌がしぼむと光を反射しにくくなって透明感も低下してしまうため、美肌になるにはコラーゲンの増強が欠かせません。

ケイ素には、毛髪の主成分であるケラチンの生成をサポートする働きがあるといわれています。
ケラチンはタンパク質の一種で、毛髪の約80％がケラチンで構成されています。
そのためケラチンが不足すると毛髪が弱くなったり細くなったりして、薄毛や抜け毛を招きやすくなってしまいます。
美しい髪づくりには、土台となる頭皮の健康も欠かせません。
ケイ素には頭皮のコラーゲンを増強する働きがあるため、頭皮の機能を整える効果も期待できます。

骨の健康に欠かせないカルシウムを運搬し、骨のミネラル形成を促す効果があると考えられています。
骨密度は年齢とともに低下してしまうため、骨を増強して骨密度の低下を防ぐことはとても重要です。
年齢とともに身体機能が低下して転倒しやすくなるため、骨を丈夫にして転倒による骨折を防ぐことは、健康寿命を延ばすことにもつながります。
また、歯や爪の形成にもミネラルが欠かせないため、ケイ素を摂ることで歯や爪を丈夫にする効果も期待できます。

きのこ類やイモ類、玄米などに多く含まれている食物繊維は、便のカサを増して腸内を刺激し、腸の蠕動運動を活発化する働きがあります。
そのため、便通を促して便秘の予防に役立つ栄養素として知られています。
食物繊維はケイ素が主成分となっているため、ケイ素を摂ることで便通をコントロールしたり、腸内環境を整えたりするサポートができると考えられています。
免疫細胞の約70％は腸に存在しているため、腸内環境を整えることで免疫力をアップする効果も期待できます。